東京の伝統工芸 39-40

39 . 東京硝子
  社団法人 東部硝子工業会
 130-0026 墨田区両国4-36-6 03-3631-4181  
1.日本における硝子製造
日本の硝子製造は、弥生時代にはじまり、
平安時代から室町時代にかけては中断したが、
16世紀から17世紀にかけて
中国やポルトガル、オランダから製法が伝えられ
復活したと伝えられている。
これは、硝子をかつて、
瑠璃、はり、ビードロ、ギヤマンと呼んでいたことからもでもわかる。
2.東京(江戸)における硝子製造
江戸における硝子製造は、18世紀の初めに
日本橋通塩町で加賀屋(皆川)久兵衛が鏡や眼鏡等を、
浅草で上総屋留三郎が簪や風鈴等を製作したのがはじまりとされている。
なお明治10年に開催された第1回内国勧業博覧会の出品目録には、
加賀屋久兵衛とその子熊崎安太郎の名前が記載されている。
3.硝子製造業者の組合
明治12年に”東京はり製造人組合”が設立され、
その後の改変を経て、
昭和24年に会員の親睦、情報交換、連絡調整を図ることを目的に、
社団法人東部硝子工業会が設立された。
4.特長
近世におけるガラスの製造は、
長崎から大阪、京都を経て江戸に伝わったものであり、
日常食器類や壜等の製造に加え、佐久間象山等の要望を受けて
寒暖計や比重計等の理化学用品が作られるようになった。
明治初期には、欧州の近代技術も取り入れ、
多様なニーズに対応するようになり、東京の地場産業として発展した。


40.江戸手植ブラシ 

 東京刷子工業協同組合
 130-0001 墨田区吾妻橋2-2-14 東京刷子会館内
   03-3622-5304
平野ブラシ
刷子(ブラシ)は明治7年(1874年)ころ、
フランス製刷子を手本として製造され始め「洋式刷毛」と称されました。
明治10年上野公園で開かれた第一回内国勧業博覧会において
西洋型として好評を博しました。
これらの洋式刷毛の製造に携わったのが従来の刷毛職人たちであり、
毛は馬毛、木材は樫、
穴をあけるにも手モミの錐というところから出発しました。
明治21年、当時百三十銀行頭取であった松本重太郎氏によって
日本最初の刷子製造会社が設立され、
幾多の研鑚を重ねた結果、
今日見られるような普及へと繋がってきたわけです。
ブラシ製造業は東京・大阪を中心に発展していきました。
産業界で新しい機械が出来てくると
そこにはいろいろな工業用ブラシが使われるようになりました。
家庭では生活の欧米化が進み家庭用ブラシの需要が増えました。
それに伴い和歌山などのブラシメーカーは
大規模な機械による大量生産を始めました。
その後大阪・和歌山では工場の機械化がいっそう進みました。
一方東京ではもともと工業用ブラシ業者が多かったため
耐久性が高い手植えによるブラシが作られていました。
手植えブラシは引き線と呼ばれるステンレス線により
連続して植毛されているため、
一穴ごとに植毛されている機械植えに比べとても丈夫です。
このような理由から東京のブラシ製造業者は
伝統的な手植え植毛を続けてきたのです。



工 芸 品 名

 1. 村山大島紬  2. 東京染小紋  3. 本場黄八丈  4. 江戸木目込人形
 5. 東京銀器  6. 東京手描友禅  7. 多摩織  8. 東京くみひも
 9. 江戸漆器 10. 江戸鼈甲 11. 江戸刷毛 12. 東京仏壇
13. 江戸つまみ簪 14. 東京額縁 15. 江戸象牙 16. 江戸指物
17. 江戸簾 18. 江戸更紗 19. 東京本染ゆかた 20. 江戸和竿
21. 江戸衣裳着人形 22. 江戸切子 23. 江戸押絵羽子板 24. 江戸甲冑
25. 東京籐工芸 26. 東京桐箪笥 27. 江戸刺繍 28. 江戸木彫刻
29. 東京彫金 30. 東京打刃物 31. 江戸表具 32. 東京三味線
33. 江戸筆 34. 東京無地染 35. 東京琴 36. 江戸からかみ
37. 江戸木版画 38. 東京七宝 39. 東京硝子 40. 江戸手植ブラシ
41. 曲輪加工品 42. 足袋 43.. 江戸箒 44. 桶
45. 江戸独楽
(1番から 40番まで 東京都の指定 41番以降は未指定)
38-40は 平成13年度の指定 39の内容は準備中です


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