東京の伝統工芸 15-16



15. 江戸象牙 先頭に戻ります
     東京象牙美術工芸協同組合 03−3841−2533
     111−0035 台東区西浅草3−26−3
象牙は滑らかな肌さわり、 美しい光沢と縞目模様の変化の妙と 加工に適した固さを持っていることもあって、工芸品の素材として 優れた要素を備えています。 このため洋の東西を問わず、古くから珍重され使用されてきました。

古代エジプトでは豪華な家具や装身具に象牙が用いられ、 古代ギリシャやローマでもいろいろな神像がつくられています。 また中国でも古くから用いられ、隋、唐の時代には南方との交易が 盛んになり、インドやタイから多くの象牙が輸入されるようになる につれ上流階級の調度品の装飾などに愛用されるようになりました。

この中国の象牙彫技法が、奈良時代に伝えられたことは 正倉院の遺品により知ることができます。 象牙に細密彫刻を施した儀礼用の物差し、琵琶の撥、碁石 などが 正倉院に遺されています。 また象牙の原材も収蔵されていることから、 日本でも原材を加工していたことがわかります。 象牙とは、象の門歯が伸びたもので、 大きいものは3−4メートル、重さ40−60キログラムにもなります。 雌象の牙は細身で長く、雄象の牙はそりが強く太くなります。

象牙製品は、茶道における茶匙、茶蓋に始まったといわれ、 こうして江戸時代には象牙が広く使われるようになり、 江戸時代中期には根付け、髪飾、三味線撥などに用いられ、 武士から町人に至るまで多くの人々に愛用されるようになりました。



16. 江戸指物 先頭に戻ります
     江戸指物協同組合 03−3807−3426
     116−0014 荒川区東日暮里4−18−5

 関連リンク
   江戸指物 茂上工芸  豊口さんのページ

  江戸指物 渡辺彰さんのページ


写真は 
木村(正)さんの
実演の様子。
指物ならではの
精緻な仕事
指物の「指す」は「差す」ともいい、物差しで板の 寸法を測り、しっかり組合わせふたや引き出しのある 箱物類を作ることをいいます。

指物の歴史は京都が長く、平安時代の宮廷文化まで さかのぼることができ、当時は大工職の手でつくられて いました。 専門の指物師が生まれるのは室町時代以降、武家生活の 中で、棚類、箪笥類、机類の調度品が増え、また茶の湯 の発達に伴い箱物類など指物への需要が増えてからのこと といわれます。

こうした指物師は、戸障子(建具職)、宮殿師みやし (宮大工)、桧物師ひものし(曲物師)などどともに大工 職から分化していったものでした。

京都の指物は、朝廷や公家用のもの、茶道用のものが 発達し、雅や侘の世界の用具として愛用されてきました。 これに対し江戸指物は、将軍家、大名家などの武家用、 徳川中期以降台頭してきた商人用、そして江戸歌舞伎役 者用(梨園指物)として多く作られ今日に至っています。 桑、欅、桐など木目のきれいな原材料を生かし、 外からは見えないところほど技術を駆使し金釘打をほど こしたりしないで作られる江戸指物には、職人の心意気 が感じられます。

切る、削る、突く、彫るという四つに集約される指物 の技には、頑固なまでの職人の個性が感じられます。

木という生き物を相手にする、この世界に「硬い」 「甘い」「とろい」「しぶい」「まろやか」「なま」など 独特の形容詞があるのは、この間の事情を物語るものとい えましょう。





 戸田さん

 いつも御世話様です。






茂上 さん

茂上 豊さん  〒111−0051 台東区蔵前4−37−10  電03−3851−6540

工 芸 品 名

 1. 村山大島紬  2. 東京染小紋  3. 本場黄八丈  4. 江戸木目込人形
 5. 東京銀器  6. 東京手描友禅  7. 多摩織  8. 東京くみひも
 9. 江戸漆器 10. 江戸鼈甲 11. 江戸刷毛 12. 東京仏壇
13. 江戸つまみ簪 14. 東京額縁 15. 江戸象牙 16. 江戸指物
17. 江戸簾 18. 江戸更紗 19. 東京本染ゆかた 20. 江戸和竿
21. 江戸衣裳着人形 22. 江戸切子 23. 江戸押絵羽子板 24. 江戸甲冑
25. 東京籐工芸 26. 東京桐箪笥 27. 江戸刺繍 28. 江戸木彫刻
29. 東京彫金 30. 東京打刃物 31. 江戸表具 32. 東京三味線
33. 江戸筆 34. 東京無地染 35. 東京琴 36. 江戸からかみ
37. 江戸木版画 38. 東京七宝 39. 東京硝子 40. 江戸手植ブラシ
41. 曲輪加工品 42. 足袋 43.. 江戸箒 44. 桶
45. 江戸独楽
(1番から 40番まで 東京都の指定 41番以降は未指定)
38-40は 平成13年度の指定 39の内容は準備中です


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