東京の伝統工芸 1-2


1. 村山大島紬
     村山織物協同組合 0425−60−0031
     208−0004 武蔵村山市本町2−2−1

江戸の元禄期(1688−1704)には縞模様の木綿織物が織られ
はじめ、文化期(1804−1818)には 村山絣が創設されました。
もともとは 縞も絣も南蛮貿易によって日本に入ってきた
南方系の木綿織物の柄であるといいます。
「縞」とは2色以上の色糸で、経(たて)や横(よこ)にもろもろ種々
の筋を現したものであり、「絣」とは所々かすったように模様を織り
出したもののことであります。

それらは江戸時代の町人や農民の手によって育てられ、磨かれていきました。
村山産地の木綿縞から村山絣への移り変わりは、
木綿織物技術の発達とともに江戸町人文化の発展を背景にしているという
ことができましょう。

しかし、明治中期以降、他産地で低価格の木綿絣(染絣)が生産されるように
なり、また 日露戦争後には、絹織物の需要が高まるようになったことから、
百年に及ぶ隆盛を誇った村山紬も転換期を迎えました。

村山産地では明治中期から太織縞、黒紬、縞銘仙等の生産が行われていました。
この絹織物の技法と長年培ってきた高度な生産技術を基礎に
新しい銘仙の開発が行われました。
その後先進地であった伊勢崎(群馬県)から板締(いたじめ)染色、
絣板の製造、経巻(たてまき)等の技術導入が実現し、
村山産地の織物は木綿絣から絹織物の大島紬へと
大きく転換していきました。
そして、今日の村山大島紬の基礎が確立しました。

左の画像は 村山大島紬の田代さん
東京都伝統工芸青年会の先代会長さんでもあります。
東京の伝統工芸従事者の若手のとりまとめ役
私たちは 皆お世話になっています。


2. 東京染小紋
     東京都工芸染色協同組合 03‐3208‐1521
     169−0051 新宿区西早稲田3‐20‐12

関連リンク 江戸小紋 松綱染工所       染の里だより 二葉苑



小紋とは室町時代に発祥し、江戸時代に普及した型染めのことです。
大紋型染め(だいもんがたそめ)、中型染め(ちゅうがたそめ)に対して、
細かい模様柄の型染めのことを小紋型染めと呼んでいたことから
この名が伝わったといわれています。

小紋の発達は江戸時代初期に武士の裃(かみしも)に細かな模様が染められるよう
になってからです。
江戸には全国の諸大名家の江戸屋敷が置かれました。
こうしたことから 江戸の町に多くの武士階級が増え小紋の需要もたいへん多くなり
諸大名家では各自特定の文様柄を決めて着用していました。
はじめは 武士だけの裃小紋でしたが 
江戸時代中頃から兆人分かが栄えると小紋染めは
庶民生活に必要な、きものや羽織等に染め上げるようになり
需要が拡大し、盛んにつくられるようになりました。

明治の初めに発布された断髪令や欧風化の影響により
男子の小紋の需要は大幅に減りました。
しかし 女性のきものとして需要が増え続け、
明治中頃には小紋に草花模様を描いた訪問着等が出来、
女性のきものの「華」として、今日まで親しまれています。

現在、東京染小紋は、東京で型彫りをし、染められるものをいいます。
この型彫りは 錐と小刀を使って文様を彫ります。

その種類は 「錐彫り」「突き彫り」「引き彫り」「道具彫り」等があげられます。
そして 型紙を一度に7、8枚重ね、長さ13cm幅40cmの間に彫ります。
なかには、細かい柄で、3cm平方に千個以上の穴をあけるものもあります。
こうした型彫りの文様が、すばらしい小紋を作り出します。

左の画像は 東京染小紋の 砂川さん
新たに ホームページも開設されたということですので
今後ともよろしくお願いいたします

工 芸 品 名

 1. 村山大島紬  2. 東京染小紋  3. 本場黄八丈  4. 江戸木目込人形
 5. 東京銀器  6. 東京手描友禅  7. 多摩織  8. 東京くみひも
 9. 江戸漆器 10. 江戸鼈甲 11. 江戸刷毛 12. 東京仏壇
13. 江戸つまみ簪 14. 東京額縁 15. 江戸象牙 16. 江戸指物
17. 江戸簾 18. 江戸更紗 19. 東京本染ゆかた 20. 江戸和竿
21. 江戸衣裳着人形 22. 江戸切子 23. 江戸押絵羽子板 24. 江戸甲冑
25. 東京籐工芸 26. 東京桐箪笥 27. 江戸刺繍 28. 江戸木彫刻
29. 東京彫金 30. 東京打刃物 31. 江戸表具 32. 東京三味線
33. 江戸筆 34. 東京無地染 35. 東京琴 36. 江戸からかみ
37. 江戸木版画 38. 東京七宝 39. 東京硝子 40. 江戸手植ブラシ
41. 曲輪加工品 42. 足袋 43.. 江戸箒 44. 桶
45. 江戸独楽
(1番から 40番まで 東京都の指定 41番以降は未指定)
38-40は 平成13年度の指定 39の内容は準備中です


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