東京の伝統工芸 33-34

33. 江戸筆
     社団法人東京文具工業連盟 03−3864−4391
     111−0053 台東区浅草橋1−3−14

 関連リンク
  練馬区の伝統工芸のページ
  江戸筆 亀井さんのページ

写真は 江戸筆の職人 亀井さん
非常に仕事熱心な職人さんです。
文房四宝の一つ「筆」は、
「日本書紀」の推古天皇の18年(610年)3月の条に、
高句麗僧曇徴(どんちょう)が
「紙、墨の製法を招来した」と記されており、
一応これが筆、墨、硯、渡来の嚆矢とされています。

以来、文化の発展と伝承に欠かすことのできない道具として、
用途別に各種の筆が製造され、
その製造技術も進歩改良されてきました。

江戸時代も中期には、
商人の台頭とともに「寺小屋」が急増し、
庶民の間にも筆が普及し大量に使われるようになり、
江戸の筆職人の技術もさらに進歩し、
多くの江戸名筆を生みました。
江戸主流の製造法「練りまぜ法」は
元禄期に細井広沢により確立された手法で、
明治5年の学制発布と共に急速に広まりました。

関東大震災、第二次世界大戦の惨禍により、
筆職人の多くは東京を離れましたが、
東京に残った筆職人は、
高級筆の製造に活路を見出し、
技術技法の継承を図っています。

筆の穂先には山羊毛・馬毛・豚毛・たぬき毛
いたち毛・猫毛などが使われます。
中でも書道用の筆には
中国産の山羊毛が多く使われ
中でも首下、内腿部の毛が最良の毛として珍重されています。

先出造りは、筆の命といわれる穂先を造りだす作業で、
金櫛で梳きながら毛先を揃え、
毛先の無い毛や逆毛を取り除きます。
型造りは、穂の形を作り出す作業で、
毛の間のバランスを図り、
穂先の美しさを出すには高度の熟練を要します。
練りまぜは、
毛丈の違う毛を均一にまぜあわせる工程で、穂の良否を左右します。

芯立ては、こまを使って穂の形を作り出す作業で、芯の固さ、
穂先の弾力など指先の感触を頼りに毛の量を調整するものです。


筆の亀井さんご夫妻  仕事に大変熱心であるとともにアイデアマンでもあります。
仕事の話 筆の話となると止まらないという感じ
この熱心さは 見習うものがあると相徳は思っています。

亀井さん  〒177−0041 東京都練馬区石神井町5−14−2  


先日は ちょっとおじゃましました。
御世話様でした。

リンクも貼らせていただきます

江戸筆 亀井さん



34. 東京無地染
     東京都染色工業協同組合 03−3208−1521
     169−0051 新宿区西早稲田3−20−12
古代より現代に至る染色法の中で
もっとも基本的な染めは無地染(浸染)です。
草木の根、花、葉、皮、果実等で
布地に色付けすることから始まります。
仏教の伝来(552年)と共に藍、紅花が渡来し、
奈良平安時代には大和民族独特の染め技術が確立され
無地染は地染をはじめ、ぼかし、絞り等が盛んに行われました。

鎌倉時代になると絹織物が発達し、
草木染めに必要な灰汁、鉄媒染、酢の発達により
浸し染は大きく進歩し「江戸紫に京鹿の子」といわれたものです。
このことは江戸時代の染色のうち
鹿の子絞りは京を第一とし、
紫染は江戸産を最上とするという意味で
東西両都の染色の特徴を言い当てたものです。

このように江戸紫、江戸茶をはじめとする無地染は
江戸庶民文化として芽生え
庶民の間で広く愛用されました。

現代の無地染は手作業が中心で、
色無地は、色抜きして再び染め替えることができます。
最初に明るい色を選び、
次には年齢にふさわしい渋味のある古代紫、紺、抹茶などを選びます。
また、お嬢様にお譲りになる場合には、
色を替えて染めると、若々しい雰囲気にもなります。
時代が変っても流行に左右されることなく、
いつまでも美しく着られます。



工 芸 品 名

 1. 村山大島紬  2. 東京染小紋  3. 本場黄八丈  4. 江戸木目込人形
 5. 東京銀器  6. 東京手描友禅  7. 多摩織  8. 東京くみひも
 9. 江戸漆器 10. 江戸鼈甲 11. 江戸刷毛 12. 東京仏壇
13. 江戸つまみ簪 14. 東京額縁 15. 江戸象牙 16. 江戸指物
17. 江戸簾 18. 江戸更紗 19. 東京本染ゆかた 20. 江戸和竿
21. 江戸衣裳着人形 22. 江戸切子 23. 江戸押絵羽子板 24. 江戸甲冑
25. 東京籐工芸 26. 東京桐箪笥 27. 江戸刺繍 28. 江戸木彫刻
29. 東京彫金 30. 東京打刃物 31. 江戸表具 32. 東京三味線
33. 江戸筆 34. 東京無地染 35. 東京琴 36. 江戸からかみ
37. 江戸木版画 38. 東京七宝 39. 東京硝子 40. 江戸手植ブラシ
41. 曲輪加工品 42. 足袋 43.. 江戸箒 44. 桶
45. 江戸独楽
(1番から 40番まで 東京都の指定 41番以降は未指定)
38-40は 平成13年度の指定 39の内容は準備中です


[東京の伝統工芸TOP]



桐箪笥 相徳

桐たんす・桐箪笥事例集へ


工芸品の販売